2008年10月26日
温故知新 3

OLYMPUS OM-1以降の小型軽量一眼レフの台頭を、「多機能・高機能化とともに肥大化した、OM以前の一眼レフからの脱皮として捉えたもので、進化のサイクルの一過程」としている。
たしかにOM-1のインパクトはすごかった。当時大枚をはたいて買ったOM-1はすでにリタイヤさせたが、今も机の上に鎮座し確かな存在感を持っている。
ただし、今なお多くのファンがいるOM-1だが、その行き方はやはり時代の制約を受けたものだった。あの小型軽量ボディの合理性は「28mm広角と135mm望遠がベストセラー」という時代のものだ。
小型軽量を売り物にしたOMシステムでは、200mm望遠ですらF5.0という暗いF値のレンズがそろえられていた。F値を抑えることでシステムとしての小型軽量を図るほかなかったのだ。
しかし、ズームが主流で、かつ、超広角から超望遠まで普通に使われるようになった現在、そんな姑息な手段では受け入れられない。もはやボディの小型軽量だけではカメラバッグを軽くすることはできないのだ。
なにより、暗いレンズはファインダーの明るさをそぎ、システム全体のステイタスを低くする。となれば何をするか。「35mmより小さなフォーマットのシステムを開発する」というのが正解だろう。
デジタルでそれが可能になった。フィルムメーカーの35mmフォーマットの呪縛から解放されたのだ。そして画質面でも小型フォーマットの不利が払拭できるようになった。
写真はOLYMPUS EシステムのZuiko Digital 50-200mmズームだが、35mm換算で100-400mmズームの画角を持つ。F値は2.8-3.5と明るい。
このスペックでサイズは最大径87×長さ157mmで、重さは1070gに過ぎない。同じズームレンジのCANON EF100-400mm F4.5-5.6Lが92×189mm、1360gであるのと比べれば、その差は歴然だ。
35mmフルサイズではこの焦点域でF4.5-5.6以上の明るさはサイズ、重量の面から非現実的ということなのだろう。4/3フォーマットの優位性は明らかだ。
100-400mmでF2.8-3.5の明るさを実現できれば、定番の80-200mm F2.8大口径ズームを省くこともできる。さらには1.4×のテレコンバータを併用してもF値は4.0-5.0だから実質560mmの超望遠としてAF機能が生かせる利点も大きい。
同じ画角が得られるレンズの焦点距離が半分になることで、「ボケが小さくなる」と敬遠する向きもあるが、これは撮影目的によったもので、一般的には「被写界深度が深くなる利点」のほうが大きい。
必要な被写界深度を得るのに、1段か2段絞りを明けて撮影できるわけだから、話題のブレ防止機能をも含むことになる。つまり、その分高速シャッターが使えるということだ。
アウトドア系の撮影ならもはや4/3システムの前に立ちはだかるものはありませんナ・・・。